こんにちは。のっぽです☻
お酒って何からできてるの??
お酒ってどうやって作ってるの??
わからないことはたくさんあると思いますが…
今日はこれを理解してるだけでお酒の楽しみ方の幅が広がる
【お酒の分類】について書いていきます。
◉お酒の分類
お酒の種類はいろいろあります。
しかし大きく分けると
【醸造酒】、【蒸留酒】、【混成酒】の3分類に分けられます。
それぞれ原料や製法が違います。
不思議なことに同じ原料でも製法が違うと違うお酒に変身します!
そういった基礎の部分を知る事でお酒選びがちょっぴり楽しくなります。
次から3つの分類について説明していきます☻
1.醸造酒
醸造酒の定義は
【果実や穀物を原料として酵母を加えて発酵させて造る】となっています。
そんな醸造酒に分類されるのは…
【日本酒】、【ビール】、【ワイン】の3種類です。
次はその3種類の製造方法を紹介します。
日本酒
主な原料は米や米こうじ。日本古来のお酒。発酵方法が少し複雑。
1つのタンクで糖化と発酵を同時に行なって造っていく【並行複発酵酒】です。
ビール
主な原料は麦芽(モルト)。そのままではアルコール発酵できないので
まずは粉砕してお湯と混ぜてデンプンを糖化させた後
酵母を加えて発酵させて造る【単行複発酵酒】です。
ワイン
主な原料はブドウ。ブドウにはもともと糖が含まれているので
酵母を加えるだけでアルコール醗酵させて造る【単発酵酒】です。
2.蒸留酒
蒸留酒の定義は
【原料を発酵させて、さらに蒸留した飲み物。醸造酒を蒸留すると蒸留酒。】となっています。
そんな醸造酒に分類されるのは…
【焼酎】、【ウイスキー】、【ブランデー】、【ウオッカ】、
【ラム】、【ジン】、【テキーラ】の7種類です。
次はその7種類の製造方法を紹介します。
焼酎
芋、米、麦、蕎麦などを原料とする蒸留酒。
現在の主流である【もろみ取り焼酎】の作り方は
米こうじに水と酵母を加え、発酵させて一時熟成もろみ『酵母』を造り、
その後、原料となる米や芋、麦を入れて2次熟成もろみを造ります。
発酵後、単式蒸留をして、蒸留、濾過、熟成を経て焼酎が造られます。
その他、現在は少数ではありますが
清酒を絞った後の酒粕を麹として、酒粕を粉砕し散水したものを再発行させて
蒸留して造られた【粕取焼酎】もあります。
ウイスキー
大麦を主な原料とする蒸留酒。
ものすごーく簡単に言うと、ビールを蒸留したものがウイスキーです。
原料である大麦は、そのままの状態では
ウイスキーに必要なアルコールを造ることができません。
デンプンを糖に分解させるために
ウイスキーの仕込み水と混ぜて麦汁(ウォート)を作ります。
作り上げた麦汁に酵母を加えて発酵させモロミ(ウォッシュ)に変えます。
この時点でのアルコール度数は7〜10%程度です。
その後、蒸留を行うことでアルコール度数を70%程度まで高め、
アルコールのみを沸騰させて抽出します。
この生まれたてのウイスキーを『ニューポッド』と呼ばれ、
この時点では無色透明です。
最後に蒸留したニューポッドを木製の樽で寝かせ、熟成することで
長い時間をかけてニューポッドは琥珀色の風味豊かなウイスキーに変身します。
樽の熟成は10年以下の場合もありますが、10〜30年熟成させるのが一般的です。
樽の木の種類は様々あり、使う樽の違いによっても色や味わいが変わってきます。
ブランデー
もともとはブドウのみのものでしたが
現在では果実酒を主原料とする蒸留酒全般をブランデーと呼びます。
ワイン同様フランスのコニャック地方造るものが有名です。
ものすごーく簡単に言うと、ワインを蒸留したものがブランデーです。
ブドウの皮と種を取り除き圧搾して造られた果汁を発酵させ、その後蒸留を行う。
蒸留を終えたものを『ヌーベル』と呼び、
このヌーベルを樽に入れて熟成させて出来上がるのがブランデーです。
ちなみに原料のブドウは、酸味の強い『ユニ・ブラン』という品種が多く使われています。
酸味が強いと蒸留しても香りを保ちやすい特徴があり、
これを活かして芳醇で複雑な味わいのブランデーが造られています。
ちなみにりんご原料のものは『カルヴァドス』、
さくらんぼ原料のものは『キルシュワッサー』といいます。
ウォッカ
とうもろこし、大麦、じゃがいもなどを原料とする蒸留酒。
原料を煮て糖化させたものに酵母を加えて発酵させます。
その後完成したもろみを連続式蒸留機で蒸留し、アルコール度数の高いスピリッツを抽出します。
これに加水して白樺などの活性炭で濾過を行なって出来上がったものがウォッカです。
ウォッカは蒸留と濾過を行うことで原料由来の成分が多く取り除かれてしまうため、
クセがなく無味無臭に近い仕上がりとなります。
ラム
サトウキビの搾り汁からできる『糖蜜』を原料とする蒸留酒。
糖蜜を発酵させて蒸留して、
ステンレスタンクやオーク樽で貯蔵・熟成をさせて造られるのがラム酒です。
甘ーい香りのラム酒はカラメルを焦がしたような独特な甘味と苦味が特徴です
ジン
大麦、ライ麦、じゃがいもを原料とする蒸留酒。
原料に水またはぬるま湯を加えることで、
酵素を働かせて分解させて原料を糖化させます。
その後、水と酵母を加えて発酵させます。
この段階でアルコール度数10%前後のもろみが出来上がります。
このままではアルコール度数が低いため、蒸留することでアルコール度数をあげていって
出来上がるのが『ベーススピリッツ』です。
次からはジンを特徴づけるための重要な工程である
【ボタニカルの蒸留】を行っていきます。
まずは先ほど出来上がったベーススピリッツを
ボタニカルの浸漬に適しているアルコール度数に調整していきます。
大体60%前後(造り手により多少の違いはあります…)となるように
加水していくことで調整していきます。
度数を調整したベーススピリッツにボタニカルを加え、
数時間〜24時間前後漬け込んでおくことで香味を抽出します。
この時蒸留釜のなかで漬け込むので、このまま次の再蒸留の工程に移っていきます。
ジンの蒸留に使われるのは基本的に単式蒸留器(ポットスチル)ですが
非効率ではあるものの、クリアになり過ぎずに素材の香味が残る蒸留液を得ることができます。
再蒸留によって造られる原酒のアルコール度数は
造り手によって異なるものの一般的には70〜80%です。
それに加水して各商品の規定の度数に調整していきます。
最後に香味を落ち着かせたり、馴染ませたりする目的で
数週間程度原酒を貯蔵して完成です。
見た目はウオッカと近いものがありますが
無色透明ですが香草や薬草で香味付けしてあるので独特な風味が特徴です。
テキーラ
メキシコ原産の植物『竜舌蘭』の一種
『アガヴェ・アスール・テキラーナ•ウェーバー』の茎を原料とする蒸留酒。
レンガ製のオーブン、または蒸気圧力釜によって
原料を加熱して、蒸しあげて甘さを引き出し糖化させます。
その後加水しながらローラーミルでアガベジュースを搾ります。
絞ったアガベジュースに酵母を加えて発酵させてアルコールにします。
この時加える酵母によってテキーラの味が左右されます。
次に蒸留が行われます。
蒸留後はそのままボトル詰めされるものと
オーク樽によって熟成を促すものに分けられます。
ちなみにテキーラは2回以上の蒸留が義務付けられています。
また、メキシコの決められた場所以外で造られたものは『テキーラ』と名乗れません。
蒸留酒の中でも【ウォッカ】、【ラム】、【ジン】、【テキーラ】の4種類が集まると
『4大スピリッツ』と呼ばれます。
3.混成酒
混成酒の定義は
【醸造酒や蒸留酒に糖類や香料などを加えて作るお酒】となっています。
そんな混成酒に分類されるのは…
【梅酒】、【リキュール】、【ベルモット】の3種類です。
梅酒
近年流行りの『梅仕事』があります。その梅仕事で造ることのできる梅酒。
梅の実を砂糖と交互に瓶に詰めていき、瓶いっぱいに詰めたら
最後にホワイトリカーやブランデー、果実酒用の日本酒を注ぎいれます。
その後蓋をして冷暗所で3ヶ月以上寝かしたら出来上がりです。
寝かしてる間に梅の美味しいエキスが出てきます。
寝かしたら寝かしただけコクのある美味しい梅酒になります。
リキュール
蒸留酒をベースに、果実やハーブなどで風味付け、
甘味料や着色料などを添加したものが混成酒です。
そんなリキュールは【薬草・香草系】、【果実系】、【ナッツ・種子系】、【その他】の
4種類に分けられています。
ベルモット
フレーバードワインの一種。食前酒として楽しまれることが多い。
白ワインをベースにした混成酒で、ニガヨモギ、コリアンダー、ナツメグなど
複数のハーブやスパイス漬け込んで造られるお酒です。
辛口でフランス産が主流の【ドライベルモット】と
甘口でイタリア産が主流の【スイートベルモット】の2種類があります。
◉さいごのまとめ
お酒の分類は
【醸造酒】、【蒸留酒】、【混成酒】の3種類です。
この3つを覚えておけばお酒の構造が理解しやすくなります。
最初から全部を覚えるのは大変なので
お酒に近づく第一歩として
まずは『自分の飲んだお酒の分類や原料、作り方を調べてみる』
小さなことかもしてませんが、これがお酒を知る近道です。
次はそれぞれのお酒の踏み込んだところまでを書いていけたらいいなと思っています。
またねー!!!
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